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竹にはフシがある。

『竹にはフシがある。
そのフシがあるからこそ、竹は雪にも負けない強さを持つのだ。』
~本田宗一郎(本田技研工業の創業者)

竹にはフシがある。

・・・竹の構造と柔軟性に着目した、技術出身の経営者らしいお言葉ですね!

・・・私にもたくさんのフシがあります。もっともっと強く生きよう!!


大雪で庭のビワの枝がぽっきり折れました。ツボミをたくさんつけて、開花と結実の準備をしていたのに、残念です。。
冬でも大きな葉を茂らせていたのが裏目に出たようです。

折れたビワの枝

【ファシリテーション~実践と学びの日々】⑤は、「市民参加を進める」がテーマです。

 大雪が降った後の近所での出来事です。あまりの雪の多さに、最初の内は行政主体の重機による除雪に期待し、待てど来ない除雪車に不満や不安の声も出ていました。

 1日経ち、2日経つうちに、誰からともなく「自分たちでやらなくちゃ」「こういうときはお互い様」の声が起こって、地域の人々が三々五々と集まって、声を掛け合いながらなごやかに雪かきをするようになりました。

町内で雪かき

 みんなで、こつこつと雪かきをするうちに、「重機が入らにゃ無理」「人力では不可能」と思われていた雪かきが、いつの間にかできていました!

雪かき前後

 ファシリテーションとは、広い意味では「人々の活動が円滑に行われるように、中立的な立場から支援をすること」です。

 「トップダウン」「指示命令」「俺について来い!」型のリーダーや、やり方を教えるティーチャー(教師)がいなくても、雪が降り始めた日から率先して黙々と雪かきをしていた人々や、自分の家への通路だけではなく近所の家の前や道路まで除雪していた人々、声を掛け合い道具を貸し合っていた人々が、自然発生的な無意識のファシリテーションをしていたのかもしれませんね。

 ファシリテータをしてありがちなのは、「自分が仕切らなくちゃ!」「自分で答えを出さなきゃ!」と力んで場を支配しようとすることです。すると、必ずのようにメンバーから「あんたがやれば」と反発をかったり、「関係ないや」とやる気をそいだりします。

 「空気のような存在が、理想のファシリテータ」と言う人もいるくらいです。

空気

 だいぶ前置きが長くなったですが、そろそろ本題の【市民参加を進めるファシリテーション】に入ります。イメージしやすいように、ファシリテータ仲間が行なったある地域の自治会での「地域の人々を元気にし、地域活動をパワーアップする会」の事例からポイントをご紹介します。

・一方的な講演会ではなく、参加者が知り合ったり、話し合ったりする時間もある「参加型」にする。
・参加型の場合は、会場はできるだけゆったりと空間を取り、椅子や机が自由にレイアウトできるようにする。
・参加型に慣れない人が多いので、プログラムは詰め込まないようにし、ひとつのワークにたっぷり時間を取る。
・同じ地区でも意外と話したことがない人が多いので、まずは「知り合う」ことから始め、次に「話し合う」ようにする。

・導入では講師紹介を親しみやすくし、地元ネタや最新の話題などを使って共感を持ってもらい、緊張を和らげる。
・アイスブレーク(緊張をほぐす簡単なワーク)を兼ねて自己紹介ゲームから始める。
・自己紹介の内容は指定したほうが話しやすい。例えば「①名前・住まい、②今の気持ち、③最近はまっていること、④この会に期待すること」を紙に書いてから話す。

・「手をあげる」「席替え・移動・交代する」「歩きながら出会った相手と話す」など、動きを入れる。
・まずはファシリテータがやって見せてから、参加者にやってもらう。
・一人で書き、二人で話し合い、参加者が慣れてきたところで、グループの話し合いに入る。(△いきなりグループだと話しにくい)

宮城町公民館

・話しやすいテーマから始めて、場が温まったら本題に入る。
・「不満や要望」は脇に置いて、「自分たちにできること」を話し合ってもらう。(「なぜできない!」ではなく「どうやったらできるだろう?」)
・グループでの話し合いが終わったら、全体で共有する。(例えば、各グループの希望者に発表してもらう)

 ここまでで参加者の話し合いは終わり、ファシリテータからメッセージを伝えます。
「地域活動の核はコミュニケーションです。お互いにお声を掛けることから始めましょう」
「地域を自分の家と考えて、住みよくするためにじぶんのできることからやりましょう」

 これは【市民参加を進めるファシリテーション】のひとつの例です。また、上の写真は私がファシリテータをした地元の中山間地の公民館での参加型セミナーです。話を聞くだけと思って参加した方々が、たいていの場合は、たくさん話せたことで満足し、お互いに知り合えたことを喜んでくれます。(中には「何十年も自治会で一緒だが、こんなに話したことはなかった」という方もいらっしゃいます。)

 雪かきの例もそうですが、今、地域の力を活かすことが注目されています。地域の力とは、人と人とのつながりの力だと思います。まず、お互いが知り合い、集い語り合い、コミュニケーションをすることが大切です。そのためには、ファシリテーションが有効です。

※参考書籍「ファシリテーション 実践から学ぶスキルとこころ」鈴木まり子・他著

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こんにちは(^-^)/ 続:中高年家族が幸せに暮らすための【家族会議】の秘訣!をご覧いただき、ありがとうございます。

前回※は、家族会議の進化形の「家族朝礼」によって、家族が劇的に変わった!というお話でした。

今回は、その「家族朝礼」の具体的な進め方「グッド&ニュー」について書かせていただきます。
 
※前回「その後の家族会議(続:中高年家族が幸せに暮らすための【家族会議】の秘訣!)①」はこちらでごらんになれます。 http://kazokukaigi.com/wp/854/
家族集合写真

■前回の秘訣の1.と3.は
1.コミュニケーションは、質よりも量~年1回の家族会議よりも、週1回の話し合い、毎日の触れ合いが大切です。

3.何度言っても分からない、やらない、直らないときは・・根気よく怒らず、相手がその気になるまで待ち、習慣化させる。
でした。

この二つを満たすために、朝礼では「グッド&ニュー」という手法を使いました。
これは私が講師をさせていただいている企業や団体の組織活性化研修で取り入れて、とても好評な手法です。


では、家族朝礼をどのように進めているかをご紹介します。

まず椅子を用意します。メンバーは、ふすまに向かって半円形に座り、進行役は立ちます。ふすまには、カレンダーの裏にマーカーで書いた進行表が貼ってあります。(下の写真)
朝礼進行表

1~5の順で進めます。
1.元気に挨拶:
進行役が大きな声で「おはようございます!」と言ってから礼をします。全員で声を合わせて挨拶と礼をします。(明るい笑顔、大きな声、お互いの顔を見て、挨拶してから礼をするのがポイントです。)

2.昨日、よかったこと、うれしかったこと、楽しかったこと(グッド&ニュー):
 ①進行役が読み上げてから発言を求めます。(指名してもいいし、大人数の場合はクッシュボール※を投げて、受け取った人が発言します。) 
 ②発言する人は、大きな声で挨拶し、24時間以内にあった、よかったこと、うれしかったこと、楽しかったことを1分間以内に話します。
 ③一人が話し終わったら、全員で拍手し、次の人に移ります。 
 ④メンバー全員が終わったら、最後に、進行役が話します。・・・ここまでがグッド&ニューです。

3.昨日やったこと。今日やること。:
順番に発表していきます。特に大事なのは「今日やること」です。予定を共有するとともに、宣言効果で行動を後押しします。(人前で言った以上はやるということです。やらなかった場合は、次回の「昨日やったこと」でチェックできます。)

4.連絡事項の確認:
5.元気に挨拶して終了:・・・ここまで、4人なら5分~10分です。

※これがクッシュボールです。
クッシュボ-ル

3の「24時間以内にあった、よかったこと、うれしかったこと、楽しかったこと。」を順番に話して拍手をし合う部分がグッド&ニューですが、これが意外なくらい効果があります。

日本人の特徴なのかもしれませんが、例えば「景気はどうですか?」と問われると、謙遜してか牽制してか「よくないですねえ」と言う傾向があるようです。またどうしても物事の悪い面、暗い面に意識が行く傾向がある方も多いです。

これが毎回「よかったこと、うれしかったこと、楽しかったこと。」を話すようになると、最初はできなくても段々に職場や同僚や上司のちょっとした「よいところ」を見つけるようになります。

また、見方を変えれば「よいこと」はいくらでもあります。(例えばコップに半分水が入っているのを、「半分しかない」と思えばよくないが、見方を変えて「半分もある」と思えばよいことになります。)

その習慣が根付くと、組織は見る見ると望ましい方向に向かいます!

もともとグッド&ニューは、アメリカの教育学者ピーター・クライン氏によって開発された手法で、校内暴力が多発するアメリカの学校で実施し、 学校を短期間で安全に学習できる環境に変え、注目を集めた手法です。下↓の図は、グッド&ニューが載っているピーター・クライン氏の著書です。

ピーター・クライン

このグッド&ニューを取り入れた家族会議の進化形の「家族朝礼」によって、家族(特に義兄)が劇的に変わったのですが・・その話はまた次回に(紙幅がなくなり、ひっぱって、ごめんなさい。)

~この項、続きます。
つぎは「家族朝礼の効果(続:中高年家族が幸せに暮らすための【家族会議】の秘訣!③)」です。「家族朝礼」によって、家族(特に義兄)が、どう変わったのかについて書きます。

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1回目 http://kazokukaigi.com/wp/398/
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6回目 http://kazokukaigi.com/wp/694/
7回目 http://kazokukaigi.com/wp/793/
番外編 http://kazokukaigi.com/wp/569/

誕生日の前日と当日に思ったことを書き留めました。

Ⅰ.誕生日を迎えるにあたって
老いを超え、創造性をもって十全に生きることができます。

いよいよ本格的なシニア年代に入る日に、昨年精読して人生のいくつかの謎が解けた1冊の本を思い出しました。

A&EM1200“シャーマンズボディ”とアーノルド&エイミー・ミンデル夫妻

『「老い」とは、世界から引き離された感覚から始まる。
(中略)
「力」を克服して、世界とのつながりや他の人から重要視されることに興味を失ったとき、もっとも大きな葛藤が浮上する。「一体なぜ、人生を続けるのだろうか? 何のために?」そのときあなたは、悟ったというよりは、つかれているのだ。
(中略)
老いの感覚は象徴的な死へと導く。そのとき、空虚感は創造性に変容する可能性を持っている。再び初心から始めることができるからだ。
(中略)
死ぬことによって、あなたは以前にも増して十全に生きることができるのである。』~「シャーマンズボディ(心身の健康・人間関係・コミュニティを変容させる新しいシャーマニズム)」アーノルド ミンデル著、第7章「盟友」より抜粋

再び初心から始める

・・・自己認識や柔軟性を獲得する修行の過程で出会う敵として、「明晰さ」「恐れ」「力」そして最後に「老い」があります。「老い」から「象徴的な死」を経て、創造性をもって十全に生きることができる!

これから、あらためて前向きに明るく楽しく生きるための指針となる深い教えです。

※ビビッと来たら、ぜひ読まれてみてください。
http://amzn.to/1eIEFoq

Ⅱ.誕生日にあたって

働きたい人は気力の続く限り働けばいいのです。そういうシニアが目指すべき働き方を「用心棒」と呼んでいます。

上司ではないので命令はしない。名誉顧問のようにただ鎮座している存在でもない。なかばボランティアだが、命をかけて村を守る。そんな働き方をすれば部下からも慕われるでしょう。

肝心なのは心構えで、認められたい、お金が欲しいとギラギラしないことです。生臭さを消して、ある意味解脱し、若い世代を純粋に支援しようと気持ちを切り替えることが肝心です。』~柴田励司(日本の経営者)

用心棒

・・・「用心棒」という言葉には違和感がありますが・・上のミンデルの言葉を少し現実的にした言葉に思えます。これもシニア層のひとつの生き方かも知れません。

ファシリテーションは地域経済活性化に役立ちます!(キッパリ!!)さらに、地域経済活性化の切り札になります!
(ファシリテーションとは、広くは「人々の活動が円滑に行われるように、中立的な立場から支援をすること」、狭くは「会議を円滑に行なう方法」です。)

2月5日に地域経済活性化セミナーに参加しました。 http://on.fb.me/1gLZcKr
そこであらためて痛感したのは、ファシリテーションは地域経済活性化にとっても役立つということでした!ファシリテータを職とするものとしては、「やる気とガッツで」(山本龍前橋市長談)トコトン働かなくちゃと決意しました!

地域経済活性化セミナー

具体的に、「ファシリテーションは地域経済活性化に何が役立つか?」を、地域経済活性化セミナーでの二場邦彦氏の講演と資料、山本龍前橋市長との対談で話された内容から書き出してみたところ、下記の項目の会議や交流の「話し合いの場づくりと促進」に役に立つとあらためて確認しました。

できることがたくさんあるので、地域に根ざしたファシリテータを目指す自分としては、がんばらなくちゃ!
※ファシリテータとしての可能な項目をすべて書き出しましたので、・は読み飛ばしていただいて結構です。
※ファシリテータは、下記の項目それぞれの専門家ではなく、話し合いを舵取りして促進していく役目です。

・地域での仕組みづくりに向けて(の話し合いと合意形成に)役立つ。
・文化性や普遍的な価値観に基づく「信頼の形成」つくりに役立つ。
・トップ集団による協調体制つくりに役立つ。
・イノベーションによる新市場創出のアイデア出しに役立つ。
・人口減少と高齢化の進行に歯止めをかけるのに役立つ。

・国際性に乏しい日本人が、外国人労働者を受け入れる際の、意識改革に役立つ。
・離職率を提言するための意識付けに役立つ。
・さまざまな利害の対立からの、議論による合意作りに役立つ。
・地域企業が「企業の目的」を自覚し、ニーズの実現を追及するために役立つ。
・事実の基づいて組織が集団的に学習し、自律的に問題を解決し自己革新するために役立つ。

・経営理念の、経営者と従業員、さらにはステークホルダー、地域との共有に役立つ。
・職場での支持的関係の成立(情報共有、自由な討論、相互支援)に役立つ。
・他の職場との交流(情報共有、意見交換)に役立つ。
・上司との信頼関係の醸成に役立つ。
・日々に自己変革を積み上げる組織つくりに役立つ。

・売り手ではなく、利用者・生活者の感覚で、ニーズを把握し、実現を追及することに役立つ。
・機能(性能)的な価値から、感性的な価値(意味的・情緒的価値、利用者の満足感)への移行に役立つ。
・1つの目標に向けて、異なる分野の優れた能力を持つ者がオープンな参加の下に対等に協力し合うのに役立つ。
・皆が力を合わせて、うまく行かせることを黒子的に支えることに役立つ。
・地域にある経営資源(特に「人」)を育成・強化することに役立つ。

・企業の自発性の喚起と支援に役立つ。
・産業関係者の交流や情報交換の場づくりに役立つ。
・開かれた講演や経験交流の場づくりに役立つ。
・プラットフォームを置き、機能させる仕組みづくりに役立つ。
・やる気とガッツのある人材を育てることに役立つ。
・若者や従業員に目的意識(何をやって良いか?)を持たせる際に役立つ。
・世代間交流や、社会人と学生との交流などで、情報交換と人的資源(経験、知識、技術等)の促進に役立つ。

ガッツとやる気で会社改革

だいぶ多くなってしまいましたが、ビビッとくる項目が一つでもあればうれしいです♪

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コミュニケーションの虎の巻
【相手の尊敬できる面を探し、相手より先に褒める。】

「コミュニケーション」とは、人と人との間で、「情報の伝達」、「意志の疎通」、「心や気持ちの通い合い」が行われ、「互いに理解し合う」こと。(wikipediaより)

虎の巻(とらのまき)とは、門外不出の秘伝が書かれている書。(wikipediaより)

幼い頃から人間関係の悩みが多かった私が「コミュニケーション」について学んできたこと、体験から気づいたことを 【コミュニケーションの虎の巻】としてシェアしたいと思います。

「門外不出の秘伝」かどうかはともかく、何かのお役に立てていただければと思います。

会議の色々

では本題に入ります。
コミュニケーションの虎の巻【相手の尊敬できる面を探し、相手より先に褒める。】

『上司や部下に「どうも反りが合わない」と感じたら、尊敬できる面を探し、相手より先に褒めることです。褒められて嫌な人はいません。それどころか、褒めてくれた相手の長所を見ようとするものです。』~[枡野俊明の名言|そりが合わない人との付き合い方]より

この名言↑と同じような例を、コーチングのクライアント*さんとのセッションで経験しましたので、抜粋してご紹介しましょう。(*クライアントとは、コーチを受けるお客様のことです。)

『クライアントは、40歳の女性、婦人服の営業職。新しい店長とうまが合わないことがきっかけで、1対1のコーチングを受け始める。1年半後の現在、店長とのコミュニケーションは飛躍的に改善され、営業成績は全国の営業職600人中の300位から20位へと躍進。
昨年末、その店長の転勤の際に「君と一緒に仕事ができたことは人生の宝」とまで言わしめた。』

勇気 行動 前進

この事例で、「飛躍的に改善され、営業成績が躍進した」ポイントは、「上司の尊敬できる面を探し、相手より先に褒める」ことでした。詳しい内容は古いホームページの紹介記事ををご覧ください。

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「ファシリテーションとは、容易にすること・促進すること。身近の人々との関係から、国家間の交渉まで、人生と社会のさまざまな局面に役立ちます!」

【ファシリテーション~実践と学びの日々】3回目は、「ファシリテーションとは何か? 何に役立つのか?」です。
※【ファシリテーション~実践と学びの日々】バックナンバーはこちら↓からどうぞ。
1回目 http://kazokukaigi.com/wp/714/
2回目 http://kazokukaigi.com/wp/816/

ファシリテーション 研修 群馬県 前橋市 株式会社 家族会議

■ファシリテーションとは?
1回目では、【ファシリテーションとは、広くは「人々の活動が円滑に行われるように、中立的な立場から支援をすること」、狭くは「会議を円滑に行なう方法」です。】と書きましたが、もう少し詳しく触れてみましょう。

ファシリテーション(facilitation)の元になる言葉ファシリテート(facilitate)は「容易にする」「促進する」「助長する」といった意味をもち、そこから、さまざまな意味と可能性が広がってきました。

ファシリテーションとは、
●人々の活動が容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶよう舵取りすること。
●グループ活動が円滑に行われるように、中立的な立場から支援を行うこと。
●グループの可能性を最大限に活かす力。

●その場におこる様々なことがらをとらえ、個人やグループが何らかの気づきを得ることを助け促進すること。
●会議、ミーティング等の場で、発言や参加を促し、話の流れを整理し、参加者の認識の一致を確認し、合意形成や相互理解をサポートして、組織や参加者の活性化、協働を促進させる手法・技術・行為の総称。

●コミュニケーションの場においては、参加の場を作り、その場を動かす技法。
●「三人寄って」「文殊の智恵」を出すことを促進すること。~複数の人が集まる「場」において、集まった人の総和以上の「何か」が生み出されるように働きかけること。

会議ファシリテーション三態

イメージできたでしょうか? 個人でなく、組織やグループに関わることだということが分かりますね。

ファシリテーションそのものは意外と古く、1960年代~70年代にかけて、教育やビジネスの分野でグループによる学習や会議を効率的に運営する手法としてアメリカで開発され、応用されてきました。

21世紀に入り、社会や経済のの変化がいよいよ激しくなり、企業の変革や新たなビジネスの創造が求められる時代になって、世界的にファシリテーションという言葉が一般的となり、注目されるようになってきたのです。

■ファシリテータ(ー)とは?
ファシリテーションをする人のことをファシリテータ(ー)と言います。日本語にすると会議促進役、一般的には進行役になるのでしょうが、議長や司会とは違います。

さらに大きく違うのが、「トップダウン」「指示命令」「俺について来い!」型のリーダーや、決まった答えを教えるティーチャー(教師)です。

▼リーダー:「統率する」「先頭に立つ」「説得して引っ張っていく」「決断する」

▼ティーチャー:「教える」「指導する」「答えを与える」「助言する」

●ファシリテータ:「支援する」「促進する」「中立・対等な立場」「プロセスを大切にする」「参加のしやすい場を創る」「個々の力を引き出しあう手助けをする」「全体のゴールに向かう」
(※近頃では、指示命令型のリーダーと区別して、ファシリテータ型リーダーという言い方もするようになりました。)

就職支援校三校

私自身の事例ですが、数年前に10代から70代までの生徒さん20~30人の就職支援クラスを、5校で受け持ったことがあります(上↑の写真)。

年代も性別も学歴も職歴も入校の動機も違う人々に対し、どうやったら目的(半年後に就職できるようにする)を達成することができるでしょうか?上から押し付けても反発されるだけですし、個々の答えもそれぞれ違います。

そこで行なったのがファシリテーションによる授業でした。「教えない」「グループでのディスカッション中心」「自分たちの中から答えを見つける」「多様性からの相乗効果」によってすばらしい成果が上がりました!

それらのエピソードも、具体的なファシリテーションのやり方も、これから書いていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

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『コミュニケーションは、質よりも量~年1回の家族会議よりも、週1回の話し合い、毎日の触れ合いが大切です!』・・・家族会議の進化形の「家族朝礼」によって、家族が劇的に変わった!そんなお話しです。

前回で「中高年家族が幸せに暮らすための【家族会議】の秘訣!」は連載(7回+1回)を終了したのですが、「面白かった♪」「続きを楽しみにしています!」のうれしいお声も多く、また私自身が書き足りてないことが多いので、急遽、再開することになりました。またしばらくお付き合いいただけると、嬉しいです♡

※【家族会議の秘訣】これまでの回は、一番下にあるリンクまたは「カテゴリ:こうすると上手くいく!家族会議のコツ」からどうぞ!

家族集合写真

私は、群馬県前橋市で、50代から90歳近くまでの4人家族で暮らしています。1階に義母と義兄、2階に(妻の実家でマスオさん状態の)私と妻が住む2世帯同居です。そんな生活が15年続きますが、4人の関係がうまく行きだしたのは、家族会議を始めたここ数年のことです。

2010年の6月に当時84歳の義母が椅子から落ちて腰の骨を折ったことが発端で始まった我が家の家族会議の顛末については「中高年家族が幸せに暮らすための【家族会議】の秘訣!」シリーズで書かせていただき、いったん解決しましたが、その後、2013年3月末の義兄の定年退職のあと、次の問題が生じました。

義兄の定年退職のあと、次の問題が生じました。

高校卒業後、自動車部品メーカーに42年間勤めた義兄は、65歳までの定年延長を申請せず、退職後は失業保険をもらいながら、自宅で過ごす日々でした。まだ最初はよかったのですが、半年が過ぎる頃には、昼までパジャマのままでベッドで過ごし、ヒゲも剃らずに髪の毛はぼうぼう・・ほとんど在宅***レス状態になってしまいました。

数ヶ月に一度、家族会議を開いて義兄の生活態度や目標を決めても、しばらくは守るのですが、時間が経つと元通りになってしまいます。そこで、私の繁忙期が一段落した10月から、『コミュニケーションは、質よりも量』の考えに習って、家族会議ならぬ家族朝礼を始めることにしました。

午前9時に1階の食堂に集まって、私が出かけない日の月曜から土曜まで、毎朝10分間の朝礼を行ないました。毎朝家族で集まり、昨日あった「よかった・うれしかった・楽しかったこと」を報告し、今日やることを話す、これによって義兄は劇的に変わるのですが・・この話しと、具体的な家族朝礼の進め方については次回にさせていただきます。

家族朝礼

 

■今回の秘訣
1.コミュニケーションは、質よりも量~年1回の家族会議よりも、週1回の話し合い、毎日の触れ合いが大切です。

2.相手がどんな行動や態度を取ろうが、いきなり感情的に否定や攻撃をせず、まずは相手の立場に立ってみる。

3.何度言っても分からない、やらない、直らないときは・・根気よく怒らず、相手がその気になるまで待ち、習慣化させる。

~この項、続きます。
つぎは「その後の家族会議(続:中高年家族が幸せに暮らすための【家族会議】の秘訣!)」②です。具体的な家族朝礼の進め方やノウハウについても書きます。

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「初めて日本の歴史が【会議】で動いたのが、清須会議であった。」
「清須会議の決め手は、【志しの大きさ】と【視点の高さ】だった。」

【ファシリテーション~実践と学びの日々】2回目は、「清須会議から学ぶ」です。

※「清須会議」とは2013年11月9日公開の映画で、原作小説も出ています。

清須会議

※歴史上の清須会議(きよすかいぎ:清洲会議とも表記)は、今から432年前、安土桃山時代の1582年7月16日に、尾張国清洲城(愛知県清須市)で開かれた会議です。

織田信長が本能寺の変で亡きあと、織田家後継者および遺領の配分を決定することを目的に開催されました。

織田家家臣の柴田勝家、丹羽長秀、羽柴秀吉、池田恒興の4人が集まり、前田玄以の会議進行のもとに、会議が行なわれました。

映画のうたい文句は【今、日本史上初めて、会議で歴史が動く!!!】です。

会議のファシリテータ(進行・促進役)でもある私は、本業的な興味を持って映画に行きましたが、映画そのものも面白かったし、色々と考えさせられました。

清須会議出席者

さて、「清須会議から学ぶファシリテーション」について考える前に、「会議」とは何か?を調べてみましょう。

辞書によると「会議とは、 関係者が集まって相談をし、物事を決定すること。また、その集まり。」です。

そして、「ファシリテーション」とは、広くは「人々の活動が円滑に行われるように、中立的な立場から支援をすること」、狭くは「会議を円滑に行なう方法」です。

清須会議においては、虚虚実実の駆け引きが会議の前後で行なわれ、取り仕切り役の前田玄以(原作では丹羽長秀が議長役)はいるが、根回しをして、実際の会議の時間外にかなりの部分が決まってる状態で、一見するとファシリテーションが意識されてるようには見えませんでした。

そこで、2つの面から見直してみました。
1.狭い意味の「会議を円滑に行なう方法」から見ると、「まず会議の必要があって、目的とゴールと議題が定まっていて、参加者を選んで、会議の日程・場所とルールを決め、役割りをもって進行し、結論を出し、記録をとって、決まったことを実行する。」という大筋は、まさしく会議ファシリテーションの基本です。

2.広い意味の「人々の活動が円滑に行われるように、中立的な立場から支援をすること」の面はどうでしょうか?

小説を読み、映画を観て感じた最大の気づきは、「清須会議の決め手は、【志しの大きさ】と【視点の高さ】だった。」ことでした。

日和見的で損得で動く池田恒興、目先の感情とお市の方への恋慕で動く柴田勝家、冷静に客観的に物事を観て大局を判断する丹羽長秀、「天下統一して戦のない世の中を実現すること」を目的とする羽柴秀吉。4人の【志し】と【視点】の差が、会議を制したと思います。(~あくまでも映画と小説からの主観的な感想です。)

柴田勝家、丹羽長秀、羽柴秀吉、池田恒興の4人
図にするとこんな風↑になるのではないでしょうか? 通称「太閤さんのお城」とも呼ばれている大阪城に例えました。高いところに視点をもつほど、広く遠くが見渡せます。

■今回、清須会議から学んだことは、
1.会議進行のスキルや形式も大事だが、もっとも重要なのは【会議の目的とゴール】(何のためにその会議を行い、自分が、自分の周りが、さらには民が、国がどうなったらいいのか)です。そして【志しの大きさ】と【視点の高さ】から、もっとも説得力のある目的とゴールを示したのが秀吉でした。

2.当事者はもちろん、下級武士から庶民から女性たちまで、万遍なくきめ細かくコミュニケーションをとる・・それでいて目的のためには手段を選ばない秀吉(とその妻 寧)の姿がとても印象に残りました。

「戦のない世の中を実現する」ことは「人々の活動が円滑に行われるように、支援をする」ことに連なるのではないでしょうか? 映画と小説の印象によると、【究極のファシリテータ】は秀吉だったのかも知れません!

清須会議 秀吉と寧

●いよいよ次回から本格的にファシリテーションについて書かせていただきます。3回目の予定は基本にかえって、「ファシリテーションとは何か? 何に役立つのか?」の予定です。ご期待ください♪

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【ファシリテーション~実践と学びの日々】1回目はこちら↓からご覧ください。
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【中高年家族が元気に幸せに暮らすための、家族会議の秘訣!】は、ひとまず今回をもって連載を終了します。長いあいだお付き合いいただき、ありがとうございました<(_”_)>
最終回に、あらためて家族会議について考えてみたいと思います。

家族写真さまざま

【家族会議の秘訣】これまでの回は、こちら↓です。
1回目 http://kazokukaigi.com/wp/398/
2回目 http://kazokukaigi.com/wp/420/
3回目 http://kazokukaigi.com/wp/507/
4回目 http://kazokukaigi.com/wp/621/
5回目 http://kazokukaigi.com/wp/659/
6回目 http://kazokukaigi.com/wp/694/
番外編 http://kazokukaigi.com/wp/569/

1.家族会議は、特別なものではなく、日々のコミュニケーションの集約である。

家族会議というと、「相続や事件等、家族にとっての一大事に、家族内で行われる会議」という印象がありますが、ここまで書いて痛感したのは、特別な会議以前に、日々のコミュニケーションが大切であるということでした。

わが中高年家族は二世帯同居ですので、義母と義兄の世帯と、私と妻の世帯は、1階と2階で別々に暮らし、めったに話すこともありませんでした。1ヶ月に1回くらい会食をし、何か問題があると半年に1回くらい家族会議をしていましたが、会議で何か決まることはあっても、普段の関係はギクシャクしたものでした。
ギクシャク

2.コミュニケーションは、質よりも量である。

家族会議の場で、いくら正しい答えを出しても、その場では納得して決意しても、時間が経つと忘れて、もとに戻ってしまいます。 相手に話す内容の「質」を高めるのはもちろん大切ですが、相手の共感と信頼を得るには、相手と日常的に触れ合って、話し合い、認め合い、伝え続ける「量」を多くしたほうが、ずっと効果的で、関係がよくなり、変化や行動をしてもらえます。

そこで、2013年の秋からは、家族会議ならぬ家族朝礼を始めました。
これによって義兄は劇的に変わるのですが・・この話しはまた別の機会にさせていただきます。

コミュニケーションは質より量


3.家族であっても(家族だからこそ)、会議の場づくりと進め方はキチンと行なう。⇒【家族会議の秘訣】1.2.3.4.5参照


★連載は終了しますが、機会があれば【その後の家族会議】 最初の会議から3年半後、うまく行きだした現在の状態のご報告と、今行なっている朝礼のヒントなどをご紹介したいと思います。その後の家族会議(続:中高年家族が幸せに暮らすための【家族会議】の秘訣!)①

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★【会議の進め方】の公開セミナーもあります。詳しくは【会議のやり方・進め方・効率化(ファシリテーション)】でご覧ください。

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